30.14.3.2 ロジックのスキャンタイム

ロジックのスキャンタイムはロジックプログラムを実行するロジック機能部と表示機能部(画面表示、タッチパネル処理、通信処理)が含まれ下図のようになっています。

表示器のスキャンタイムモードには、コンスタントスキャンモードとパーセントスキャンモードがあります。

コンスタントスキャン
パーセントスキャン

コンスタントスキャン

スキャンタイムを一定に保ちながら動作するモードです。

一定の周期でロジックプログラムを処理することができます。制御(ロジックプログラム)を優先し、画面は監視(データ表示)が主体で操作に関しては少ないシステムに適しています。

表示処理時間 = コンスタントスキャン設定値(ms) - ロジックタイム

例)コンスタントスキャンを50msと設定し、ロジックタイムの実行時間が20msの場合

表示処理時間 = 50ms - 20ms = 30ms

ロジックタイムが長くなると、表示処理を行う時間は短くなります。したがって、表示器上の表示更新速度は遅くなりますが、ロジックプログラムの処理はコンスタントに行われます。

パーセントスキャン

スキャンタイム中にロジックタイムの占める割合(%)を設定し、スキャンタイムを可変させて動作させるモードです。

ロジックタイムの増加による表示処理時間の圧迫を防ぐことができるため、画面の操作スピードや切り替えスピードを優先するシステムに適しています。

スキャンタイム = ロジックタイム / パーセントスキャン設定値(%)

例)パーセントスキャンを40%と設定し、ロジックタイムの実行時間が20msの場合

スキャンタイム = (20 / 40) x 100 = 50ms

表示処理時間 = 50ms - 20ms = 30ms

ロジックタイムが長くなると、表示処理時間も長くなるため、スキャンタイムは長くなります。したがって、ロジックタイムが長くなればなるほど表示処理に割り当てられる時間が長くなるため、表示器上の表示更新速度は速くなりますが、ロジックプログラムの処理周期は遅くなります。

設定手順

  1. [プロジェクト]メニューの[システム設定]-[本体設定]をクリックし、[ロジック設定]タブを開きます。

  2. [システム設定]から[コンスタントスキャン]または[パーセントスキャン]を選択し、設定値を入力します。