指定ビットがONしている間だけ、表示器の電源投入後から一定周期でデータを収集します。
SDカードをサポートしている機種を使用する場合、「CF」/「CFカード」の表示は「SD」/「SDカード」に置き換わります。
実行条件
サンプリング動作の実行条件を選択します。[ビットON中一定周期]を選択してください。
サンプリング許可ビットアドレス
サンプリングを行うかどうかをコントロールするアドレスを設定します。このアドレスがONしている間、指定した周期になるとデータを読み出します。
サンプリング周期
周期指定
サンプリング周期の指定方法を [定数]、[アドレス]から選択します。
[アドレス]を選択すると、運転中にサンプリング周期を変更できます。
サンプリング周期
[周期設定]で[定数]を選択した場合、サンプリングを行う周期を[1sec](1秒)または[100ms](100ミリ秒)単位で指定します。
単位が1secの場合は1~65535、単位が100msの場合は1~9で設定します。
100ミリ秒単位で設定している場合でも、1 回目のサンプリングだけは1秒のタイミングで開始されます。
[周期設定]で[アドレス]を選択した場合、サンプリングを行う周期をワードアドレスで設定します。
設定できるアドレスは内部デバイスのアドレスのみです。
データ形式はDec(符号無し)として読み出されます。
アドレスに範囲外の値が格納されると次のように動作します。
1sec/100ms設定 |
設定値 |
動作 |
---|---|---|
1sec |
0 |
サンプリングを実行しません。 |
65536以上 |
65535sec周期でサンプリングを実行します。 |
|
100ms |
0 |
サンプリングを実行しません。 |
10以上 |
900ms周期でサンプリングを実行します。 |
指定したアドレスの値は次のタイミングで0クリアされます。0クリアしたくない場合は、内部デバイスのバックアップを実行してください。
5.4.4.3 本体設定[動作設定] – 内部デバイスバックアップ
表示器の電源OFFやリセット時
画面転送時(自動転送)
オフラインモードから運転画面への復帰時
設定したアドレスは50msごとに監視されます。アドレスの値が変更されたことを確認してからサンプリング周期が変更されます。そのためサンプリング周期の変更までに遅延が発生する可能性があります。また[サンプリング許可ビットアドレス]をONにしたときもサンプリング周期が変更されます。
回数
サンプリングを行う回数を設定します。設定範囲は1~65535です。
設定範囲は、システム全体で登録されているサンプリンググループ数やアドレス数(ワード数)によって制限されます。
データフルビットアドレス
指定した回数分のサンプリングが終了したことを確認するかどうかを指定します。サンプリングが1周すると、指定したビットアドレスがONになります。
このアドレスがONになっても、サンプリングは継続して行われます。
このアドレスは自動ではOFFされません。次の1周の終了を確認するためにはOFFに戻してください。
データクリアビットアドレス
サンプリングデータの消去をコントロールするビットアドレスを指定します。このアドレスをONすると、表示器内に格納されているサンプリンググループのデータが消去されます。消去が完了するとこのビットは自動的にOFFされます。
拡張設定
[拡張設定]ダイアログボックスを表示します。
指定回数終了時に古いデータから上書きする
指定回数分データを収集したあと、一番古いデータから順に上書きで格納します。この設定はチェックありで固定です。
時刻データを付加する
サンプリングした時刻を、収集したデータとともに格納するかどうかを指定します。指定していない場合は、表示/CSV保存や印字の際、日付列、時刻列の内容が空白になります。
[ヒストリカルトレンドグラフ]の[カーソル表示]を設定したときは、この項目を指定していないとカーソル表示は動作しません。
19.13.1.9 ヒストリカルトレンドグラフ - 過去データ表示
サンプリングデータを保持する(SRAM使用)
サンプリングデータをバックアップメモリ(SRAM)に保存するかどうかを指定します。保存しない場合、表示器本体の電源OFFやリセットでサンプリングデータが消去されます。
サンプリングデータをバックアップする
指定した回数分のサンプリングが終了するたびに、自動的にバックアップメモリ(SRAM)内のサンプリングデータを外部ストレージにバックアップするかどうかを指定します。データはバイナリ形式のファイルで保存されます。
外部ストレージにバックアップしたデータは、ヒストリカルトレンドグラフで過去データ表示を行う際に使用されます。外部ストレージにバックアップしていない場合は、バックアップメモリ(SRAM)に保存されている回数分しか過去データ表示ができません。
この項目にチェックを入れた場合、右横にバックアップを行う際の注意事項と、ヒストリカルトレンドグラフで表示可能な過去データの最大個数が表示されます。最大個数は、条件設定の「回数」x「バックアップ回数」になります。
以下の機種では、バックアップ時にインデックスファイル「TSAMPINDEX.idx」が自動的に作成されます。
SP5000シリーズ
GP4000シリーズ(GP-410*を除く)
ST6000シリーズ
STM6000シリーズ
STC6000シリーズ
ET6000シリーズ
GPH6000シリーズ
このインデックスファイルは、ヒストリカルトレンドグラフで過去データ表示を行う際に表示器が参照するためのファイルです。インデックスファイルの詳細については以下を参照してください。
19.8.3 過去データ表示のしくみ
保存先
バックアップデータの保存先を[CFカード](または[SDカード])、[USBストレージ]から選択します。
保存先には、サンプリンググループ別にフォルダが自動で作成されます。保存ファイル名はタイムスタンプ(保存時の年月日時分秒)になります。
保存例 : 2007年7月2日14時30分5秒に保存された場合
\SAMP**\T070702_143005#.bin
(「**」はサンプリンググループ番号、「#」はインデックス番号)
ファイル名に付けられるインデックス番号は0~9までです。同じ時刻に同じタイトルのファイルが10個まで保存可能です。
バックアップ回数
バックアップデータを書き出す回数(作成するファイル数)を1~500で設定します。
バックアップ回数を超えた場合
バックアップデータのファイル数がバックアップ回数で設定した値を超えた場合の動作を選択します。
古いデータに上書き
一番古いファイルを削除し、新しいファイルを追加します。
バックアップを中断
バックアップするのを止めます。ステータスアドレスには「9」(ファイル数オーバー)が格納されます。
ステータスアドレス
保存時の動作状況やエラー情報を、指定したアドレスに格納するかどうかを指定します。
エラーステータスは次のエラーコードを示します。
エラーコード
ビット 12 ~ 15 |
内容 |
詳細 |
---|---|---|
0 |
正常終了 |
処理が正常に終了した |
1~3 |
予約 |
— |
4 |
外部ストレージなし |
外部ストレージが表示器に挿入されていない CFカードカバーが開いている USBストレージが正しくフォーマットされていないか、壊れている |
5 |
ライトエラー |
外部ストレージの空き容量が足りないか、書き込み中に外部ストレージが抜かれた 表示器の時刻設定を戻すなどしたため、同一時刻のバックアップデータが既に10個存在する SDカードが書き込み禁止になっている インデックスファイルが読み取り専用になっている(SP5000シリーズまたはGP4000シリーズ) |
6 |
予約 |
— |
7 |
CFカードエラー |
CFカードが正しくフォーマットされていないか、壊れている |
8 |
予約 |
— |
9 |
ファイル数オーバー |
設定ファイル数を超えた |
エラーステータスが格納されても、保存要求は保持されています。エラー状態が解除されると、その時点で保存処理が行われます。エラー状態のまま[データフルビットアドレス]がONになると、保持されていた保存要求は破棄され、新しいバックアップデータの保存要求を保持します。