19.8.3 過去データ表示のしくみ

過去データとして表示されるのは、表示器内にあるサンプリングデータおよび外部ストレージ内にバックアップされているサンプリングデータです。(共通設定[サンプリング設定]の[動作設定]タブで[サンプリングデータをバックアップする]を設定しておくと、表示器内のバックアップメモリ(SRAM)がいっぱいになった時点で、バックアップメモリ内のサンプリングデータが外部ストレージにバックアップされます。)

25.11.3.1 動作設定 / 時刻指定

過去データの表示を実際に表示器画面上で操作するには、過去データ操作用のスイッチが必要です。スイッチはヒストリカルトレンドグラフ部品で配置設定できるほか、スイッチランプ部品[特殊スイッチ]を使用することもできます。

過去データ表示機能を使用したヒストリカルトレンドグラフの場合、表示器画面上には下図の点線部を除いた部分が表示されます。過去データ表示用のスイッチをタッチすることで、表示器内に保存されている過去のデータをグラフ表示できるモードに切り替わります。

例)サンプリング設定の回数 : 14、表示データ数 : 6 の場合

データ番号 / データ値

データ番号とは、最新のサンプリングデータをデータ番号「0」とし、過去のデータ値にさかのぼるごとに「1」「2」「3」... と自動的に割り付けられる番号です。

過去データ表示機能を使用したヒストリカルトレンドグラフを画面に表示した際、表示中のグラフ表示エリア内の最新データ(図中A)と最古データ(図中B)のデータ番号とデータ値が、表示器内部デバイスの特殊エリア(LS9000~)に自動的に格納されます。格納されるデータ番号の範囲は0 ~ 65237までで、データ形式はBinのみです。

(上図で説明のために、A点、B点のデータ番号とデータ値を、データ表示器を使用して表示しています。)

データ番号とデータ値は、過去データ表示モードに切り替わっていない状態であっても格納されます。

過去データ表示の動作例

「戻る」スイッチをタッチすると、設定したスクロール数分過去にさかのぼって表示します。

保存されている最古のデータまで表示して、さらに「戻る」スイッチをタッチした場合は「ピッピッピッ」とブザー音が3回鳴り、それ以上スクロールできません。

「進める」スイッチをタッチすると、設定したスクロール数分、最新データに向かってスクロールして表示します。

過去データ表示モードに切り替えた時点の最新データまでスクロールすると何も表示されません。この状態でさらに「進める」スイッチをタッチすると「ピッピッピッ」とブザー音が3 回鳴り、それ以上スクロールできません。

過去データ表示中にサンプリングされたデータが表示されます。

インデックスファイルについて

以下の機種をご使用の場合、サンプリングデータを外部ストレージにバックアップする際に、インデックスファイル「TSAMPINDEX.idx」が自動的に作成されます。

このインデックスファイルには、バックアップしたファイルの情報が書き込まれています。バックアップ時にすでにインデックスファイルがある場合は、新たにバックアップしたファイルの情報が追記されます。既存の情報は更新されません。

過去データを表示する際、インデックスファイルがある場合はその情報をもとに過去データを表示します。インデックスファイルがない場合は表示器が個々のバックアップファイルを参照するため、インデックスファイルがある場合より過去データの表示に時間がかかります。

インデックスファイルを新たに作成する、または他のフォルダや表示器からコピーしたバックアップファイルの情報をインデックスファイルに追加するには、表示器のオフラインでサンプリングインデックスファイルの作成を行ってください。

M.7.3 バックアップしたサンプリングデータを表示器で再表示したい