T.4.4 通信が時々止まる

通信ラインにノイズがのっていませんか?

原因

通信ラインにノイズがのると、通信が途絶えがちになり、通信が遅く感じられることがあります。

対処方法

通信時間の値をチェックまたは通信ラインをチェックして通信ラインにノイズがのっているかどうか確認してください。

  1. 通信時間(通信サイクルタイム)の値をチェック
    表示器内部のLSエリアに格納されている通信時間(通信サイクルタイム)の値をチェックします。通信時間(通信サイクルタイム)はLSエリアのLS9400に単位(ms)で格納されています。

  1. 現在使用しているプロジェクトファイルを開き、すべての画面にLS9400を指定したデータ表示器を配置します。

    • 接続機器側からLS9400の値をモニタできないので数値表示器を配置します。

  2. プロジェクトファイルを再度転送します。

  3. 表示器上でこの値をモニタし、あるときだけLS9400の値が大きくなっている場合は、ノイズ等が原因で通信エラーが発生しています。

    • 複数の接続機器を表示器に接続している場合、表示器内部のLSエリアのLS9400~LS9527に表示器と接続機器が通信にかかっている目安の時間(通信サイクルタイム)が格納されています。LS9400~LS9527はms単位で格納されます。

    • GP3000シリーズでは1台の表示器に最大4ドライバを割り付けることができます。また、接続機器によっては1ドライバあたり最大32台まで接続機器をつなげる場合があります。
      例)表示器に三菱ドライバとオムロンドライバを割り付け、それぞれの接続機器を1台ずつ接続している場合はLS9400とLS9432をモニタしてください。

      表示器に三菱のイーサネットのドライバを割り付け、表示器1台に対して接続機器を32台接続している場合はLS9400~LS9431をモニタしてください。

    • LSエリアのアドレスは、システム設定[周辺機器一覧]を選択し、[接続機器管理アドレス一覧]で確認することができます。
      5.4.14 システム設定[周辺機器一覧]の設定ガイド

  1. ラインモニタで通信ラインをチェックしてください。

表示器または接続機器の処理に負荷がかかっていませんか?

原因

Dスクリプト、グローバルDスクリプト、外部ストレージへのデータ保存、表示器画面のハードコピーなどの機能を使用している場合は、これらの処理が入ると表示器の画面更新処理に負荷がかかる場合があります。一度これらの機能を削除して通信が正常にできるか確認してください。

また、接続機器のプログラムのスキャンに時間がかかっている場合、表示更新が止まり、通信が止まったように見えます。

対処方法

以下の手順で画面更新処理への負荷、また接続機器のスキャン時間を確認してください。

表示器の内部にLSエリアというアドレスがあり、そこのLS2036に表示スキャンタイム(画面更新処理にかかっている時間)が格納されています。(単位/ms)このアドレスに格納された値をモニタし、画面更新処理に負荷がかかっていないかをチェックします。

  1. 現在使用しているプロジェクトファイルを開き、すべての画面にLS2036を指定したデータ表示器を配置します。

    • 接続機器側からLS2036の値をモニタできないので数値表示器を配置します。

  2. プロジェクトファイルを再度表示器に転送します。

  3. 表示器上でこの値をモニタし、あるときだけLS2036の値が大きくなっている場合は、そのタイミングで負荷の大きいDスクリプトなどが実行され、表示器の画面更新処理に時間がかかっている可能性があります。

    このような場合は、Dスクリプトの数を少なくしたり、同じタイミングで複数の処理が同時に実行されないように工夫をしてください。

接続機器のラダープログラムのスキャンタイムを読み出し、あるときだけスキャンに時間がかかっていないか確認してください。もしラダープログラムの処理に時間がかかるようであれば、各接続機器メーカーへお問い合わせください。