表示器と接続機器間の通信量が多くありませんか?
原因
表示器が一度に多くの接続機器のアドレスデータを読み書きしようとすると、通信量が増えるため通信に時間がかかる場合があります。このような場合、表示器のスイッチの反応が遅くなったりデータ表示器の数値更新が遅くなったりします。
また、表示器は現在表示している画面で使用されているアドレスに対して通信を行います。
さらにシステムデータエリア、アラーム、サンプリング、グローバルDスクリプト、グローバルウィンドウ、ロジックプログラムなどで使用しているアドレスがある場合は全画面で通信を行います。
そのため上記の機能で多くのアドレスを設定している場合は通信に時間がかかる場合があります。
対処方法
できるだけ1つの画面に配置している部品数を減らしてください。常時使用しない部品はウィンドウで必要なときだけ呼び出すようにしてください。
12.3 ウィンドウを表示したい
アラーム、サンプリング、グローバルDスクリプト、グローバルウィンドウで使用しているアドレス数をできるだけ少なく設定してください。
同一画面上に配置している部品で使用しているアドレスはできるだけ連続したアドレスを使用してください。
接続機器側で必ずしも必要のないデータは表示器内部のアドレス[LSエリア]または[USRエリア]を使用するようにしてください。
ロジックプログラムを設定している接続機器アドレス数を少なくしてください。
スイッチの[マルチファンクションリスト]に設定している機能数をできるだけ少なくしてください。
原因
表示器と接続機器間の通信速度が低く設定されていると通信速度は遅くなります。
対処方法
通信速度が遅い場合は、以下の手順で通信速度を上げるように設定を変更してください。
表示器側で変更する場合
GP-Pro EX側で変更する場合
通信速度を変更した後はプロジェクトファイルの再転送が必要です。また接続機器側の通信速度も合わせて設定し直す必要があります。
設定できる通信速度の範囲は接続機器によって異なります。各接続機器の通信速度は「GP-Pro EX機器接続マニュアル」を参照してください。
原因
通信ラインにノイズがのると、通信が途絶えがちになり、通信が遅く感じられることがあります。
対処方法
通信時間の値をチェックまたは通信ラインをチェックして通信ラインにノイズがのっているかどうか確認してください。
通信時間(通信サイクルタイム)の値をチェック
表示器内部のLSエリアに格納されている通信時間(通信サイクルタイム)の値をチェックします。通信時間(通信サイクルタイム)はLSエリアのLS9400に単位msで格納されています。
現在使用しているプロジェクトファイルを開き、すべての画面にLS9400を指定したデータ表示器を配置します。
接続機器側からLS9400の値をモニタできないので数値表示器を配置します。
プロジェクトファイルを再度転送します。
表示器上でこの値をモニタし、あるときだけLS9400の値が大きくなっている場合は、ノイズ等が原因で通信エラーが発生しています。
複数の接続機器を表示器に接続している場合、表示器内部のLSエリアのLS9400~LS9527に表示器と接続機器が通信にかかっている目安の時間(通信サイクルタイム)が格納されています。LS9400~LS9527はms単位で格納されます。
GP3000シリーズでは1台の表示器に最大4ドライバを割り付けることができます。また、接続機器によっては1ドライバあたり最大32台まで接続機器をつなげる場合があります。
例)表示器に三菱ドライバとオムロンドライバを割り付け、それぞれの接続機器を1台ずつ接続している場合はLS9400とLS9432をモニタしてください。
表示器に三菱のイーサネットのドライバを割り付け、表示器1台に対して接続機器を32台接続している場合はLS9400~LS9431をモニタしてください。
LSエリアのアドレスは、システム設定[周辺機器一覧]を選択し、[接続機器管理アドレス一覧]で確認することができます。
5.4.14 システム設定[周辺機器一覧]の設定ガイド