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タッチパネル上のスイッチを使用して、人的や物的損害につながるスイッチを作らないでください。表示器本体、ユニット、ケーブルなどの故障により出力がONし続けたり、OFFし続けたりし重大な事故につながります。重大な事故につながる出力信号についてはリミッタなどの監視回路を設けてください。また、重大な動作を行うスイッチは表示器本体以外の装置より行うようにシステム設計をしてください。誤出力、誤動作による事故のおそれがあります。
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タッチパネル上のスイッチは非常用停止スイッチとして使えません。産業用ロボットほか、産業用機械の非常停止スイッチは、必ず人間が直接操作するスイッチを設置することが義務づけられています。また、これ以外の装置でも安全確保のために、必ず同様のスイッチを設置してください。
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装置の安全性にかかわるタッチスイッチを表示器上に設けないでください。非常停止スイッチなどの安全性にかかわるスイッチは、別系統のハードウェアスイッチを設けてください。
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表示器とホストコントローラとの通信異常で機械が誤動作しないようにシステム設計を行ってください。人体に傷害を負ったり、物的損害のおそれがあります。
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傷害、重大な物的損害や生産停止の原因となり得る重要な警告装置として表示器を使用しないでください。重要な警告表示および警報にかかわる制御装置は、独立し冗長性のあるハードウェアか、機械的インターロックによって構成してください。
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表示器は航空機器、航空宇宙機器、幹線通信機器、原子力制御機器、生命の維持にかかわる医療機器などの極めて高度な信頼性、安全性が求められる用途への使用を想定しておりません。これらの用途には使用できません。
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表示器を運送機器(列車、自動車、船舶等)、防災防犯装置、各種安全装置、生命の維持にかかわらない医療機器などの、機能、精度において高い信頼性、安全性が求められる用途で使用する場合は、組み込まれるシステム機器全般として、冗長設計、誤動作防止設計等の安全設計を施す必要があります。
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バックライトが切れると、画面が真っ暗になって表示が見えなくなりますが、バックライト消灯機能作動時と異なり、タッチスイッチの入力は有効なままです。操作者がバックライト消灯状態と間違えてタッチパネルを押した場合、不当なタッチパネル操作となるおそれがあります。不当な操作による人的、物的損害が生じるおそれのあるタッチスイッチを表示器上に設けないでください。
バックライトが切れた場合は以下のような現象が発生します。
(1) スタンバイモードを設定していないのに画面の表示が消える。
(2) スタンバイモードを設定していて画面の表示が消えた際に、一度タッチなどの入力を行っても表示が復帰しない。
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入出力信号線の配線は動力回路のケーブルとは、別ダクトにしてください。ノイズにより、誤作動の原因になります。
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表示器に接続されるケーブルは、必ずケーブルクランプで固定し、ケーブルの重み、引っ張り張力がコネクタや端子に加わらないように施工してください。
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ケーブルは、コネクタに確実に装着してください。接触不良により、誤入力や誤出力のおそれがあります。
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表示器の表示部を強い力や硬い物質で押さえないでください。表示部が割れ危険です。シャープペンシルやドライバのように先が鋭利なもので、タッチパネルを押さえないでください。破損のおそれがあります。
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表示器を設置する周囲温度は、仕様の範囲外で使用すると、故障の原因となります。
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表示器の温度上昇を防ぐため、表示器の通風孔をふさいだり熱がこもるような場所での使用は避けてください。
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温度変化が急激で結露するような場所での使用は避けてください。故障の原因となります。
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表示器を直射日光の当たる場所や、高温、粉塵、湿気もしくは振動の多いところで使用および保管しないでください。
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薬品が気化し、発散している空気や薬品が付着する場所での使用および保管は避けてください。
酸, アルカリ, その他塩類 ..... 腐食による故障
有機溶剤類 .............................. 火災
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表示器の表面が汚れた場合は乾いたやわらかい布に薄めた中性洗剤をしみ込ませ、固くしぼってふき取ってください。シンナーや有機溶剤などでふかないでください。
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表示部の液晶は紫外線によって劣化します。強い紫外線のもとでの使用および保管は避けてください。
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保存周囲温度以下で保存すると、表示部の液晶が凝固しパネルが破損するおそれがあります。また、保存周囲温度を超えると液晶が等方性の液体となり、元の状態に戻らなくなります。できるだけ室温付近で保存してください。
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表示器の電源OFF後、電源を再投入する場合は、一定時間おいてからONにしてください。正常に動作しない場合があります。
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外部電源の故障や表示器本体の故障および表示器の誤作動の場合、システム全体が安全側に働くように表示器の外部で安全回路を設けてください。誤出力、誤動作により、事故のおそれがあります。
(1) 非常停止回路、保護回路、正転/逆転などの相反する動作のインターロック回路、位置決めの上限/下限/走行限など機械の破損防止のインターロック回路などは、表示器の外部で回路構成してください。
(2) 表示器でロジックプログラムを運転中にウォッチドッグタイマエラーなどの異常を検出したときは、ロジックプログラムの実行を停止します。また、表示器で検出できない入出力制御部分などの異常時は、入出力部の動作について予想のできない動きとなる可能性があります。このとき、機械の動作が安全側に働くよう、表示器の外部でフェールセーフ回路を構成したり、機構を設けてください。
フェールセーフ回路については、ハードウェアマニュアルの「設置上の注意事項」を参照してください。
(3) 出力ユニットのリレーやトランジスタなどの故障によっては、出力がONのままになったり、OFFのままになったりすることがあります。重大な事故につながるような出力信号については、外部で監視する回路を設けてください。
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表示器の本体の電源を立ち上げる前に、表示器本体に接続されているI/Oユニットおよび負荷制御電源を投入するように回路を構成してください。表示器のプログラムがRUNした後に負荷制御用電源が立ち上がると、誤出力や誤動作により事故のおそれがあります。
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表示器の表示機能とコントロール機能または、表示器と外部に接続されている機器に通信異常および電源断が発生したとき、システムが安全側に働くようにロジックプログラムにてインターロック回路を構成してください。誤出力や誤動作により事故のおそれがあります。
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運転中のプログラム変更、強制変更、RUN、STOP、PAUSE等の操作はマニュアルを熟読し、十分に安全を確認してから行ってください。操作ミスにより機械の破損や事故の原因になります。
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I/Oユニットの脱着は、通電されていないことを確認してから行ってください。通電中に行うとI/Oユニットの故障や誤動作の原因になります。
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GP-Viewer EXから表示器を操作する場合、機器に予期しない動作が発生したり、機器の破損や人身事故につながることがあります。
操作を行う必要がある場合は、操作を行う前に現場の了承を確認するようにしてください。また「自動解除しない」を有効にした特殊スイッチ(操作ロック用)を使用して、機器が勝手に動かないようにシステムを設計してください。
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表示部の無い機種は画面タッチによる制御ができないため、「自動解除しない」を有効にした特殊スイッチ(操作ロック用)を使用して、機器が勝手に動かないようにシステムを設計してください。
遠隔監視ソフトウェア(Pro-face Remote HMIやGP-Viewer EXなど)と組み合わせて使用する場合も、機器の操作を行う必要がある場合は、操作を行う前に現場の了承と目視での確認をするようにしてください。現場のオペレーターにとって機器の予期しない動作が発生することで、機器の破損や人身事故につながることがあります。