ONデューティ値とは、1パルスのON時間とOFF時間の比率であり、ON時間をパーセント(%)で設定します。
#L_PWM*_DTY: ONデューティ値
y0: PWM出力
出力周波数が大きくなるほどONデューティ値で設定した出力波形になりません。そのために出力周波数が大きい場合は、ONデューティ値に設定有効範囲を設けることによって出力波形の補正を行います。
有効範囲の計算方法
ONデューティ有効範囲の上限値と下限値は下記の計算式で求めることができます。
上限値 : 100-ハードウェア遅れ時間*1(µs)x出力周波数
下限値 : ハードウェア遅れ時間(µs)x出力周波数
*1 ハードウェア遅れ時間とは、ON→OFF(24Vの10%である2.4Vまで降下する時間)と、OFF→ON(24Vの90%である21.6Vまで上昇する時間)の合計を示します。本I/Oボードのハードウェア遅れ時間は3µsです。
例)ハードウェア遅れ時間3µs、出力周波数10000Hzの場合
上限値 : 100 - 3 x 10-4 x 10000 = 97 (%)
下限値 : 3 x 10-4 x 10000 = 3 (%)
よってONデューティ有効範囲は、3~97%になります。
約3kHz以下の場合にONデューティを100%に設定可能ですが、ONデューティを100%にしたときでも、常時ON状態とはならず、1周期につき1.6µs程度のOFF時間が発生します。
例えば、500Hzの場合は、1周期2msにつき、1.6µs程度のOFFが発生します。
ONデューティ値の設定方法
ONデューティ値の設定方法は2種類あります。1つはGP-Pro EXでの設定、もう1つはシステム変数での設定です。
GP-Pro EXでの設定
LT3000シリーズ/STC6000シリーズ
[プロジェクト]メニューの[システム設定]-[I/Oドライバ設定]をクリックし、[内部ドライバ1]画面で[PWM設定]をクリックします。
[PWM設定]ダイアログボックスの[ONデューティ値]から指定します。
LT4000シリーズ
[プロジェクト]メニューの[システム設定]-[I/Oドライバ設定]をクリックし、[PWM]を設定したCHを選択します。[ONデューティ値]にONデューティ値を設定します。
システム変数での設定
ONデューティ値は、システム変数(#L_PWM*_DTY)で指定します。どのCHにパルス出力を割り付けたのかによってシステム変数名が異なります。