31.5.10.8 加減速パルス出力の異常ステータス - 加減速パルス出力

パルス出力の出力周波数、初期出力周波数の異常ステータスを示します。システム変数(#L_IOStatus[1])でエラーコード101が表示された場合、システム変数(#L_ExIOSpParmErr)の値により異常のステータスを確認することができます。どのCHにパルス出力を割り付けたのかによって監視ビットが異なります。

#L_ExIOSpParmErr

パルス出力周波数異常

a:CH1のパルス出力周波数異常

[1]:周波数異常発生、[0]:正常

b:CH2のパルス出力周波数異常

[1]:周波数異常発生、[0]:正常

c:CH3のパルス出力周波数異常

[1]:周波数異常発生、[0]:正常

d:CH4のパルス出力周波数異常

[1]:周波数異常発生、[0]:正常

パルス出力パルス数異常

a:CH1のパルス出力パルス数異常

[1]:パルス数異常発生、[0]:正常

b:CH2のパルス出力パルス数異常

[1]:パルス数異常発生、[0]:正常

c:CH3のパルス出力パルス数異常

[1]:パルス数異常発生、[0]:正常

d:CH4のパルス出力パルス数異常

[1]:パルス数異常発生、[0]:正常

パルス初期出力周波数異常

a:CH1のパルス初期出力周波数値異常

[1]:初期出力周波数異常発生

[0]:正常

b:CH2のパルス初期出力周波数値異常

[1]:初期出力周波数異常発生

[0]:正常

c:CH3のパルス初期出力周波数値異常

[1]:初期出力周波数異常発生

[0]:正常

d:CH4のパルス初期出力周波数値異常

[1]:初期出力周波数異常発生

[0]:正常

加減速パルスパラメータ警告

a:CH1の加減速パルスパラメータ警告

[1]:加減速警告発生

[0]:正常

b:CH2の加減速パルスパラメータ警告

[1]:加減速警告発生

[0]:正常

c:CH3の加減速パルスパラメータ警告

[1]:加減速警告発生

[0]:正常

d:CH4の加減速パルスパラメータ警告

[1]:加減速警告発生

[0]:正常

制限異常

a:パルス出力制限異常

[1]:周波数制限異常発生、[0]:正常

加減速パルス異常時の動作について

次の場合、パルスは出力されません。 (加減速パルス用テーブル有無フラグがONしません。)

次の場合、パルス出力は設定パラメータに従いません。

*1 特殊I/Oパラメータ異常のパルス出力周波数異常フラグがONします。

*2 特殊I/Oパラメータ異常の加減速パルスパラメータ警告フラグがONします。 (ただし加減速パルス有無フラグはONし、加減速パルス出力も可能です。)

 

加減速時の各段階の周波数の求め方(LT3000シリーズ/STC6000シリーズ)

各段階の周波数を求めます。

n段目の出力周波数 = 初期周波数 + (定常出力周波数 - 初期出力周波数)/10段* (n段-1段)

n段目の出力周波数の小数点以下を切り捨てます。

各段階のパルス数を求めます。

n段目の出力パルス数 = (加減速時間/10段) * (n段目の出力周波数/1000ms)

n段目の出力パルス数の小数点以下を切り捨てます。

最低1パルス出力するので、パルス数が0なら1をパルス数とします。

加減速パルス出力に必要な出力パルス数 = (1段目の出力パルス数+...+10段目の出力パルス数) * 2+1パルス

この出力パルス数が設定した出力パルス数より大きいなら加減速パルスパラメータ警告の加減速過大になります。

各段階の加減速時間を求めます。

n段目の加減速時間 = n段目の出力パルス数* (1000ms/n段目の出力周波数)

n段目の加減速時間の小数点以下を切り捨てます。

加減速パルス出力に必要な加減速時間 = 1段目の加減速時間+...+10段目の加減速時間

この加減速時間が設定した加減速時間より大きいなら加減速パルスパラメータ警告の加減速過小になります。

例)前述した計算方法により、以下のパラメータにて加減速パルス出力用テーブル作成を行います。算出した各値が「警告」となるかどうかの判定を行います。

出力周波数 (Hz)

500

出力パルス数 (パルス)

300

初期周波数 (Hz)

10

加減速時間 (ms)

600

各段の周波数、パルス数、加減速時間は下表のようになります。

n段

周波数

パルス数

加減速時間

1

10

1

100

2

59

3

50

3

108

6

55

4

157

9

57

5

206

12

58

6

255

15

58

7

304

18

59

8

353

21

59

9

402

24

59

10

451

27

59

出力パルス数の合計

各段の出力パルス数の合計は、(1+3+6+...+27)x2+1=273となります。設定された出力パルス数より小さいので、「加減速過大」警告はクリアとなります。

加減速時間の合計

各段の必要な加減速時間の合計は、100+50+55+...+59=614となります。設定された加減速時間より大きいので、「加減速時間過小」警告となります。