パルス出力の出力周波数、初期出力周波数の異常ステータスを示します。システム変数(#L_IOStatus[1])でエラーコード101が表示された場合、システム変数(#L_ExIOSpParmErr)の値により異常のステータスを確認することができます。どのCHにパルス出力を割り付けたのかによって監視ビットが異なります。
前項の特殊I/Oパラメータ変更時に設定された値が有効範囲外の場合、それまで動作していたパラメータで動作を継続します。
ただし、無効な値はシステムに格納されたままなので、必ず正常な値に変更してください。
無効な値を格納した状態でLTが起動(オフラインモードへの移行、リセット時、電源OFF時)した場合、GP-Pro EXで設定された初期パラメータの値で動作します。
#L_ExIOSpParmErr
パルス出力周波数異常
a:CH1のパルス出力周波数異常 |
[1]:周波数異常発生、[0]:正常 |
b:CH2のパルス出力周波数異常 |
[1]:周波数異常発生、[0]:正常 |
c:CH3のパルス出力周波数異常 |
[1]:周波数異常発生、[0]:正常 |
d:CH4のパルス出力周波数異常 |
[1]:周波数異常発生、[0]:正常 |
パルス出力パルス数異常
a:CH1のパルス出力パルス数異常 |
[1]:パルス数異常発生、[0]:正常 |
b:CH2のパルス出力パルス数異常 |
[1]:パルス数異常発生、[0]:正常 |
c:CH3のパルス出力パルス数異常 |
[1]:パルス数異常発生、[0]:正常 |
d:CH4のパルス出力パルス数異常 |
[1]:パルス数異常発生、[0]:正常 |
パルス初期出力周波数異常
a:CH1のパルス初期出力周波数値異常 |
[1]:初期出力周波数異常発生 [0]:正常 |
b:CH2のパルス初期出力周波数値異常 |
[1]:初期出力周波数異常発生 [0]:正常 |
c:CH3のパルス初期出力周波数値異常 |
[1]:初期出力周波数異常発生 [0]:正常 |
d:CH4のパルス初期出力周波数値異常 |
[1]:初期出力周波数異常発生 [0]:正常 |
加減速パルスパラメータ警告
a:CH1の加減速パルスパラメータ警告 |
[1]:加減速警告発生 [0]:正常 |
b:CH2の加減速パルスパラメータ警告 |
[1]:加減速警告発生 [0]:正常 |
c:CH3の加減速パルスパラメータ警告 |
[1]:加減速警告発生 [0]:正常 |
d:CH4の加減速パルスパラメータ警告 |
[1]:加減速警告発生 [0]:正常 |
制限異常
a:パルス出力制限異常 |
[1]:周波数制限異常発生、[0]:正常 |
加減速パルス異常時の動作について
次の場合、パルスは出力されません。 (加減速パルス用テーブル有無フラグがONしません。)
出力端子がパルス出力の設定になっていない。
指定したCHがすでに出力パルス数分を出力している。
(定常)出力周波数が65kHzを超過*1している。
(定常)出力周波数より初期出力周波数のほうが大きい。
次の場合、パルス出力は設定パラメータに従いません。
総出力パルス数が少ない。(21未満は(定常)出力周波数まで加速せずに減速する。また加減速時の出力パルス数は各段階で1パルスずつとなる。)*2
加減速設定時間が短い。(加減速時の各段階で必ず1パルスずつ出力するので加減速時間が設定値通りにならない。)*2
加減速設定時間が長い。(加減速時の各段階で必ず1パルスずつ出力するので加減速時間が設定値通りにならない。)*2
*1 特殊I/Oパラメータ異常のパルス出力周波数異常フラグがONします。
*2 特殊I/Oパラメータ異常の加減速パルスパラメータ警告フラグがONします。 (ただし加減速パルス有無フラグはONし、加減速パルス出力も可能です。)
加減速時の各段階の周波数の求め方(LT3000シリーズ/STC6000シリーズ)
各段階の周波数を求めます。
n段目の出力周波数 = 初期周波数 + (定常出力周波数 - 初期出力周波数)/10段* (n段-1段)
n段目の出力周波数の小数点以下を切り捨てます。
各段階のパルス数を求めます。
n段目の出力パルス数 = (加減速時間/10段) * (n段目の出力周波数/1000ms)
n段目の出力パルス数の小数点以下を切り捨てます。
最低1パルス出力するので、パルス数が0なら1をパルス数とします。
加減速パルス出力に必要な出力パルス数 = (1段目の出力パルス数+...+10段目の出力パルス数) * 2+1パルス
この出力パルス数が設定した出力パルス数より大きいなら加減速パルスパラメータ警告の加減速過大になります。
各段階の加減速時間を求めます。
n段目の加減速時間 = n段目の出力パルス数* (1000ms/n段目の出力周波数)
n段目の加減速時間の小数点以下を切り捨てます。
加減速パルス出力に必要な加減速時間 = 1段目の加減速時間+...+10段目の加減速時間
この加減速時間が設定した加減速時間より大きいなら加減速パルスパラメータ警告の加減速過小になります。
例)前述した計算方法により、以下のパラメータにて加減速パルス出力用テーブル作成を行います。算出した各値が「警告」となるかどうかの判定を行います。
出力周波数 (Hz) |
500 |
出力パルス数 (パルス) |
300 |
初期周波数 (Hz) |
10 |
加減速時間 (ms) |
600 |
各段の周波数、パルス数、加減速時間は下表のようになります。
n段 |
周波数 |
パルス数 |
加減速時間 |
1 |
10 |
1 |
100 |
2 |
59 |
3 |
50 |
3 |
108 |
6 |
55 |
4 |
157 |
9 |
57 |
5 |
206 |
12 |
58 |
6 |
255 |
15 |
58 |
7 |
304 |
18 |
59 |
8 |
353 |
21 |
59 |
9 |
402 |
24 |
59 |
10 |
451 |
27 |
59 |
出力パルス数の合計
各段の出力パルス数の合計は、(1+3+6+...+27)x2+1=273となります。設定された出力パルス数より小さいので、「加減速過大」警告はクリアとなります。
加減速時間の合計
各段の必要な加減速時間の合計は、100+50+55+...+59=614となります。設定された加減速時間より大きいので、「加減速時間過小」警告となります。