31.9.10.4 オブジェクト1003h: PEF(Pre-defined Error Field: 事前定義のエラーフィールド)

このオブジェクトは、最新の障害とその特性をラッチするために使用されます。

オブジェクトの特性

このオブジェクトの特性は次のとおりです。

サブインデックス

説明

データタイプ

初期値

アクセス

PDOマッピング

バックアップ

0

サブインデックスの数=ラッチされたエラーの合計数

UNSIGNED8

0

rw(読み書き)

X

X

1

最新のエラー

UNSIGNED32

-

ro(読み取り専用)

X

X

2

最後から2番目のエラー

UNSIGNED32

-

ro(読み取り専用)

X

X

...

 

 

 

10

 

 

 

新しい障害が発生すると、既に表示されていたコードは、上位レベルのサブインデックスに移動します。 つまり、サブインデックス1の障害はサブインデックス2に移動し、サブインデックス2の障害はサブインデックス3に移動します。以降同様に処理されます。 最大254個のエラー情報が格納されます。

障害コードの履歴は、オブジェクト1003hのサブインデックス0に値0を書き込むことでのみ削除できます。障害の原因となった状態を修正しても、PEFから障害コードが削除されるわけではありません。

すべての障害は、EMCYメッセージ(「緊急」メッセージ)の送信によって通知されます。 障害の原因となった状態が排除されると、No-errorというEMCYメッセージが送信されます(エラーコード0x0000)。

エラーコードリスト

エラーコード(16進表示)

診断メッセージ

原因

0000

ERROR_RESET_OR_NO_ERROR

エラーが消滅

1000

GENERIC_ERROR

内部通信エラー

6101

SOFTWARE_RX_QUEUE_OVERRUN

受信メモリーのオーバーフロー

6102

SOFTWARE_TX_QUEUE_OVERRUN

送信メモリーのオーバーフロー

8100

COMMUNICATION

送受信同期カウンタのエラー(カウンタ>96の場合、EMCYが送信される)

8120

CAN_IN_ERROR_PASSIVE_MODE

CANコントローラの割り込み

8130

LIFE_GUARD_ERROR

Node-Guardingエラー

8140

BUS_OFF

送信バッファカウンタのオーバーフロー