Siemens AGのプログラム開発ソフトウェアSTEP7で作成したプロジェクトからStep7 Symbol Extract Toolを使ってシンボルとコメントをインポートする方法についてご説明します。
インポートしたシンボルはGP-Pro EXのプロジェクトで活用できます。コメントを確認しながら設定できるので便利です。
対応ドライバ
システム設定[接続機器設定]で以下のいずれかのシリーズが選択されている場合、STEP7プロジェクトファイルからデータがインポートできます。
メーカー |
シリーズ |
Siemens AG |
SIMATIC S7 3964(R)/RK512 SIMATIC S7 イーサネット SIMATIC S7 MPI直結 |
インポートできるデータ
Step7 Symbol Extract Toolでインポートできるのは次のデータです。
DB(データブロック)に登録されたアドレス
共有データとしてシンボル名が設定されたシステムメモリのデータ
シンボル名が32文字を超えている場合は、インポートできません。
シンボル名に、GP-Pro EXで使用できない文字が含まれている場合、インポートの際にその文字は削除されます。
同じシンボル名が複数存在した場合、一番目のシンボルのみインポートされます。
コメントが32文字を超えている場合は、32文字までインポートされます。
コメントにダブルクォーテーションが含まれている場合はインポートされません。
インポートできるデータタイプと、インポート後に表示されるデータタイプは以下の通りです。
Siemens Step7 |
インポート |
GP-Pro EX |
BOOL |
|
ビットアドレス |
WORD,DWORD,INT,DINT,REAL,S5TIME |
|
ワードアドレス |
ARRAY |
選択されたデータタイプ |
|
TIME,DATE,TIME_OF_DATE,CHAR |
- |
- |
- 1次元配列のデータのみインポートできます。
- 配列の要素数が0より大きい値から開始している場合、配列ではなく個別のシンボルとしてインポートされます。
- 配列の要素数がマイナスの値から開始している場合、要素番号がマイナス値のシンボルはインポートできません。要素番号「0」以上の場合に配列としてインポートされます。
インポート手順
インポートする前に、システム設定[接続機器設定]の[個別機器設定]ダイアログボックスの設定を以下のように変更してください。インポート後はご使用の環境にあわせて設定しなおしてください。
ドライバ |
[個別機器設定]ダイアログボックスの設定内容 |
SIMATIC S7 3946(R)/RK512 |
[デバイス表記]で[ドイツ語(E/A/M/T/Z/DB)]を選択 |
SIMATIC S7 イーサネット SIMATIC S7 MPI直結 |
[PLCタイプ]で[S7-300/400シリーズ(ドイツ語表記)]を選択 |
[共通設定]-[シンボル変数設定]の[ユーティリティ]で、[インポート]-[STEP7プロジェクトファイル]をクリックするとStep7 Symbol Extract Toolが起動し、次の画面が表示されます。
Step7 Symbol Extract Toolは二重起動できません。
アイコンをクリックし、インポートしたいSTEP7プロジェクトファイル(*.S7P)を選択します。
[機器名の変更]をクリックし、取り込み先の接続機器名を指定します。
プログラム一覧でインポートしたいプログラムを選択し[プログラムの読込み]をクリックします。選択したプログラムからシステムメモリとデータブロックが読み込まれ、DB一覧と[シンボルテーブル]にそれぞれ読み込まれたデータが表示されます。
DB一覧でインポートしたいデータブロックを選択し、[データブロックの読込み]をクリックします。選択したデータブロックからアドレスが読み込まれ[シンボル(データブロック)]に表示されます。
[シンボルテーブル]と[シンボル(データブロック)]でインポートしたいアドレスを選択し、[インポート]をクリックします。選択したアドレスがインポートされます。
設定ガイド
ファイル
Step7プロジェクトを開く
インポートするSTEP7プロジェクトファイルを選択するためのダイアログボックスを表示します。
プログラムの読込み
プログラム一覧で選択したプログラムから共有データ(システムメモリ)とデータブロックを読み込んで、DB一覧と[シンボルテーブル]に表示します。
データブロックの読込み
DB一覧で選択したデータブロックからシンボル情報を読み込んで、[シンボル(データブロック)]に表示します。
インポート
STEP7プロジェクトファイルのアドレスを[シンボル変数設定]へインポートします。
終了
Step7 Symbol Extract Toolを終了します。
ヘルプ
バージョン情報
Step7 Symbol Extract Toolのバージョン情報を表示します。
ファイル選択
インポートするSTEP7プロジェクトファイルを選択するためのダイアログボックスを表示します。
全選択
一覧表示されているプログラムを全て選択します。
全選択クリア
一覧表示されているプログラムを全て選択解除します。
機器名の変更
選択したプログラムを取り込む接続機器を指定します。クリックすると以下のダイアログボックスが現れますので、GP-Pro EXで設定されている接続機器名を確認し、[変更後]に設定してください。[変更]をクリックすると設定した接続機器名がプログラム一覧の[GP-Pro EX機器名]に表示されます。
プログラム一覧
選択したプロジェクトファイルに含まれているプログラムが一覧で表示されます。
Step7プログラム
プロジェクト名からプログラム名までのパスが表示されます。
GP-Pro EX機器名
シンボルをインポートする先の接続機器名が表示されます。
DB一覧
プログラム内から読み込んだデータブロックが一覧で表示されます。
DB #
データブロックの名前が表示されます。
名称
データブロックに設定されたシンボル名が表示されます。
接続機器名
プログラム一覧で設定したGP-Pro EXの接続機器名が表示されます。
コメント
データブロックに設定されたシンボルコメントが表示されます。
プログラムの読込み
プログラム一覧で選択したプログラムから共有データ(システムメモリ)とデータブロックを読み込んで、DB一覧と[シンボルテーブル]に表示します。
データブロックの読込み
DB一覧で選択したデータブロックからシンボル情報を読み込んで、[シンボル(データブロック)]に表示します。
シンボル名にデータブロック名を付加
DB一覧からシンボルを読み込む際に、シンボル名の先頭にデータブロック名を付加するかどうかを指定します。
シンボルテーブル
STEP7プロジェクトファイルから読み込んだシンボルテーブルが一覧で表示されます。
アドレス
シンボルテーブルに登録されたシステムメモリのアドレスが表示されます。
シンボル名
システムメモリに設定されたシンボル名が表示されます。
接続機器名
プログラム一覧で設定したGP-Pro EXの接続機器名が表示されます。
コメント
シンボルテーブルで設定したコメントが表示されます。
シンボル(データブロック)
データブロックに登録されたシンボルが一覧で表示されます。
アドレス
データブロックに登録されたシンボルが表示されます。
シンボル名
シンボルに設定されたシンボル名が表示されます。
要素数
配列設定されていた場合、取り込めた要素数が表示されます。
データタイプがARRAYで1次元配列の場合のみ、要素「0」以降が配列として取り込まれます。
接続機器名
プログラム一覧で設定したGP-Pro EXの接続機器名が表示されます。
コメント
シンボルに設定されたコメントが表示されます。
変換前のデータタイプをコメントに付加
シンボル変数設定へインポートする際に、STEP7でのデータタイプをコメントに付加するかどうかを指定します。
付加できるデータタイプと、実際にコメントに付加される文字列は次のとおりです。これ以外のデータタイプは付加できません。
データタイプ |
文字列 |
DWORD |
32_ |
DINT |
32_ |
REAL |
FL_ |
S5TIME |
S5_ |